楽にはなりたいけれど。
楽になりたい。
自由になりたい。
それは、大多数の人の共通の願いではないかと思います。
どうやったら楽になるのか、分からない。
これも、多くの人が思っている事かもしれません。
私はカウンセラーをやっていて、よく思う事があります。
「これと向き合うなら、この人楽になるだろうな」とか、
「これ、きっとこの人にとって必要」と思う時、ご本人がそれを避けようとする言動がよく見受けられます。
そういう風に避ける事こそ、その人にとって大事な所である事が実に多いのです。
理由としてあげられるのが、
お金とか、状況とか、今の自分では無理とか。
もちろん、その状況じゃ無理よねと思う場合もあります。
そういう場合は、その人は時期を見て、きっとその事と向き合うだろうと思います。
実際、その先で向き合う機会を自ら実現しているのを何人も見てきました。
その時は、前回の時より腹が決まっていて、成長して戻ってきたような気がします。
そうじゃない時も多いです。
向き合えない理由として言っている事が、なんか後からつけた理由のような感じがします。
それまではたとえ前向きでいても、そこになると急に弱腰というか、テンション下がる感じがします。
そういう場合、本当は向き合いたくない気持ちがあるのかもしれません。
多くの場合、ご本人も気づいていません。
この気持ちも、認めていく必要がある気持ちです。
向き合わなきゃいけない。
そんな事はありません。
向き合わなくても、全然良いのです。
それは、ダメでもないし弱虫でもありません。
向き合いたくないから向き合わない。
それを、堂々と認めて良いのです。
それも、勇気ある行動だと思います。
もちろん、楽になるためには、今まで認めてこなかった気持ち等を認めていく必要があります。
感情を感じる必要があります。
それを避けて、楽になる事はできません。
辛くて苦しい暗いトンネルの中で、本当にこの考えでやってきて良かったのかと疑う気持ちもでるでしょう。
それでも、先に明るい、楽な未来があると信じ抜くしかありません。
楽になりたい人は、そういう過程を皆辿っていくのです。
今のテーマが、今の自分にはハードルが高すぎると思っている人も多いでしょう。
今意識に上がっている問題や日常生活で困っている事。
それは、今の自分で向き合い、乗り越えられるから出てきています。
問題は、乗り越えられるものしか出てきません。
私はたくさんのカウンセリングをしてきて、実際、あきらめなかった人でトンネルを抜けられなかった人を見た事がありません。
それを疑う事は簡単です。
疑っていて、トンネルは抜けられるでしょうか。
いずれ、気持ちを認められるようになったり、感情を感じる事ができるようになれば、少しずつ楽に認められるように、感じられるようになります。
そうなると、向き合えば向き合うほど、楽な自分になっていきます。
それまでは大変かもしれませんが、それを乗り越えずして、楽になれる人はいません。
気持ちや感情を禁止し、抑圧してきた身からすると、それはすごく苦痛だし、怖いし、やりたくない事でしょう。
だから、向き合いたくない。
そう思うのは、とても自然な事です。
大変だけど、自分が向き合い続ければ、必ず結果が出ます。
それまでは、その日が来るのを信じ続けるしかありません。
ただ、それはしなきゃいけない事じゃないです。
もちろん時間は無情に経ってしまいますし、今より年齢が上がってしまいますが、後でも可能な状況があるのなら、別に今じゃなくてもいいんです。
今したい人だけがすれば良いのです。
そういう人にも、心の中には向き合いたくない気持ち、怖い気持ち、逃げたい気持ちはあります。
それらの気持ちは、ある方がむしろ自然と言えるでしょう。
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