理想通りである事と幸福である事は違う。

人にはそれぞれ、理想のイメージがあると思います。

 

例えば、マイホームがあって、優しい夫(妻)がいて、可愛い子どもがいる。

夫(妻)は常に寛容で、穏やかで、何でも許してくれ、自分を尊重してくれる。

親は、自分を常に寛容で、受け入れてくれ、常に親らしい言動をする。

子は、常に自分に従順で、自分を慕い、敬い、好きでいる。

子は、自分が望んだ通りの進路で、安定した収入があり、安定した伴侶がいる。

自分は、安定した企業で、常に安定した収入があり、評価が裏付けされた役職・収入がある。

死ぬ時は畳の上で、家族に見守られ、惜しまれながら看取られる。

家族全員健康で、何の問題もない。全て順風満帆。

働かなくても、遊んでくらせるだけのお金がある。

宝くじ一等が当たる。    等

 

その形が自分や人の幸福な姿だと思っていませんか?

 

実際、その形にとらわれ過ぎて、自分や周りに無理を強いていませんか?

理想通りではない自分や周りを責めていませんか?

 

誰もが、その形を幸福と感じる訳ではありません。

もしかしたら、自分さえ、本当はその形を幸福と思っていないかもしれませんよ。

 

 

理想にとらわれると、今の幸福に気づきにくく、いつまでたっても幸せと感じません。

いくら理想的な形にたどり着いたとしても、「まだまだここが・・」と、幸せと感じられない理由を挙げるのです。

 

理想にとらわれ過ぎ、自分だけでなく人にも当たり前に強いるようになると、人との関係を悪化させる事になり、結果、人との関係、遂には状況も破綻していきます。

 

社会も人も、自分にとって理想通りではいてくれません。

自分も、誰かや社会にとって理想通りである必要はありません。

 

理想を持って、頑張るのは素敵な事と思います。

ただ、理想通りである事にこだわり過ぎると、今ある幸せも壊しかねません。

 

幸せになりたければ、理想通りではない自分をそのまま受け入れる事。

理想通りではない人や社会や今の状況をそのまま受け入れる事。

 

それが、幸せを感じる早道です。

 

そうすると、「今の状況に甘んじてしまうんじゃないか」と思う方もいるかもしれません。

大丈夫です。

人は、立ち止まる事に苦痛を感じる生き物です。

自分に、歩けない程の荷物を負わせたり、乗り越えたくないハードルを強いたりしなければ。

 

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