良い子育ての末路

「良い子育て」っていうのはどういうものを言うのでしょうか?

 

子どもの話を何より優先させて聞く?

子どもを感情的に怒らない?

子どもの事を最優先させる?

子どもの要望にはちゃんと答える?

いつも優しく笑顔でいる?

「良い子」でいる教育をしっかりする?

「良い親」であり続ける?

 

 

そうやって頑張ってきた子育ての結果、10年後、20年後どうなっているか、想像した事がありますか?

 

親が良い親である事は当然であり、自分の言う事を受け入れ、言う通りにしてくれるのも当然。

親は理想的でなきゃいけないから、そうでなければ親を否定する。

そのやり方を親だけではなく、自分の人間関係にも強いる。

自分の上手くいかない事は、親のせい。誰かのせい。

社会で上手くいかないのも親のせい。誰かのせい。

それを真に受ける両親。子どもを厄介者に感じ始める両親。

子ども自身、心の底では自分のせいとも思ってるし、焦りも不安もある。親を責めている自分に罪悪感もある。

見方によっては、その子が支配者で親は奴隷になっている家庭もたくさんあります。

家庭内だけの話では収まらず、結果、社会に入るのが困難になったり、人間関係が上手くいかなかったりしている事が多々あります。

 

そういう、大人になった子どもさんの話を聞くと、お父さんお母さんは一生懸命「良い子育て」をしてきたんだろうと思います。

 

社会は、思い通りにはなってくれません。

親は、子どもにとって初めての人間関係であり、社会です。

社会は決して、「良い社会」ではありません。

社会は問題だらけです。

親も、「良い親」である必要はありません。

問題だらけなのを認めて良いと思います。

子育てをしていたら、親が悪い部分はたくさんあります。

間違いなく、親が悪い場面は多々あります。

 

だからと言って、子どもの人生の責任を担ってはいけません。

子どもの人生を、親が勝手に決めつけてはいけません。

 

子どもの人生は、子どものものです。

子どもの人生の責任は、子ども自身が担うものです。

子どもの人生は、子ども自身が決定していくものです。

 

親がどうだった。どうした。

それは、子どもがどういう人生を生きるかや子どもの人生の責任とは別問題です。

 

 

親が不誠実な子育てをすれば、子どもは生涯親を嫌います。

親が誠実な子育てをすれば、子どもは一旦嫌う時期はあったとしても、いづれは親を尊重します。

 

子どもが親に対してどう思うか。

親は、それが自分の子育ての結果と受け止めるしかありません。

 

前述の「良い子育て」と捉えるのであれば、この良い子育ては、不誠実な子育てと言えるでしょう。

 

 

誠実な子育てとは、その子の能力を信じ、個性を大事にする事、社会での生き方、健康的な生活について教える事です。

前述の良い子育ては、その子の能力を信じていないし、社会での生き方を教えていません。

ただ、子ども自身の心が大人へと成長すれば、一つの親の愛情だと、いつか理解できるかもしれませんが。

 

未熟な人間が共に育ちながら人を育てる事はできますが、奴隷が支配者を育てる事はできません。

 

親も未熟な人間です。

良い親と見せる子育てではなく、あなたの親は未熟だと、子どもから分かりやすい子育てをすれば良いと思います。

感情的になる事だってあります。

理不尽な事だってします。

子どもを否定してしまうことだってあります。

 

そうしたのなら、悪かったと思うのなら、素直に子どもに謝れば良いのではないでしょうか。

ただ、「こうだったから」とか、「仕方なかったの」と付け加えるのは、子どもサイドからすれば言い訳としか受け取られません。

それは、謝った事にはなりません。

 

自分は完成度が低いと素直に認め、さらした方が、子どもに対しても誠実になりやすいし、周りからのサポートも受けやすく、楽な子育てがしやすいと思います。

 

子育ては、親も子どもと共に育っていけばいいと思います。

 

子育ての大変な時期は、振り返ってみればあっという間です。

せっかくの期間、楽しかったと思えるような子育てをしてもらえたらと思います。

 

 

 

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