精神的な自立とは。
あなたはどうなりたいですか?
その問いかけに、
「自由になりたい」
「自分がしたい事をしたい」
と答える人もいれば、
「楽になれたらそれでいい」
「症状や問題がなくなればいい」
そういう方も多いと思います。
前者と後者。
前者はチャレンジ的。
後者は保守的。
一見、そんな風に感じます。
カウンセリングに最初に来た方の多くは、後者です。
結局は、両者とも向かう方向は同じです。
両者とも、自由になる必要があります。
厳密に言えば、自分を、自分の中の何らかの「縛り」から解放して、自分の中を「自由」にする必要があります。
「縛り」の中では、「自分」には気づけません。
心が自由になると、自然と「自分」が表に出てきます。
その「自分」が軸です。
「自分」とは、「○○がしたい、○○になりたい」といった欲求です。
そして、「自分」に気付き、自分が納得する行動をしていく必要があります。
自分が納得する行動は、前者の「自分がしたい事」とは限りません。
例えば、お金がない状況下の場合。
お金さえあれば、あれも食べられるのに、これも食べられるのに。
そう思っていたとします。
ところがいざ、お金の心配をさほどしなくて良くなると、
お金がない時に食べたいと思っていたものが、食べたい、食べようと思うかと言うと、実際はそうならない事も多いのです。
「縛り」の中では見えなかった欲求、あるいは欲求だと思い込んでいたものが、「縛り」から解放する事で、本当の欲求に気づくようになります。
自由を得た自分は、意外と堅実で現実的である事に気づくことでしょう。
そして不思議と、楽で症状に悩ませられていない自分に気づくでしょう。
それが、カウンセリングの方向性である「精神的な自立」=「自律」です。