人間の本能
私たち人間には、「思考」と「感覚」という機能があります。
私たちは、どちらを信じやすいかと言うと、「思考」を信じやすい傾向があると思います。
「思考」は具体的に言うと、昔の経験、常識、マニュアル、義務、使命感、美学、建前、誰かの指示、命令等。
「思考」は、前例があった場合への対応に限り有効で、もっと言えば、今回それが当てはまるかどうかは分かりません。
その「思考」が今回有効かどうかの検証が、その都度必要です。
その検証は何がするのか。
「感覚」です。
「思考」をあまりにも重視すると、「感覚」が鈍くなってしまい、ひどい場合は全く感じなくなってしまいます。
そういう方は、こういう言葉をよく口にします。
「どうしたらいいか分からない」
「自信がない」
「感覚」は本能です。
誰でも持っていて、それは使えば使うほど磨かれるし、使われなければ使われないほどさびつき、鈍くなります。
動物は、マニュアルや誰かの指示によって危険を回避するのではありません。
本能によって感知し、自分や自分の子どもや家族や集団を守っています。
人間にもその機能が備わっています。
誰がどう言おうと、どう思われようと、自分の感覚を信じる。
これは、今日本人に欠けている部分なのかもしれません。
安全な空間、人間関係の中ではあまり必要ないかもしれませんが、災害の渦中や危険が潜む人間関係の中では、生きていく術です。
今の日本、安全な空間でしょうか?
この社会、安全な人間関係の中にいる事は現実的な事でしょうか?
今さびついていても、磨いていけば、ちゃんと感覚は戻ってきます。
そのためには、勇気を持って、自分の感覚を信じてみる事です。
最初からは上手くいかなくても、焦らずゆっくり信じる事を続ければ、ちゃんと良い働きをしてくれるようになりますよ。